古来より今日に至るまで、時代や流行に流されない審美眼を持つ人々によって
こよなく愛されてきた素材、それがコードバンです。
コードバンとは馬の臀部に生成されるコラーゲン繊維の層を指します。
私たちがよく目にする牛革・馬革などは銀(ギン)と呼ばれる革の表面を使用しており、
繊維1本1本がメッシュのように編み込まれた構造になっています。
対してコードバンは臀部の内側を削り出すと現れる金(カネ)と呼ばれる床面の層で、
とても細かい繊維が絡まず縦に林立している為、正面から見た時に視覚に奥行きが生まれます。
これが透明感の根源であり、他の皮革には持ちえない特別な美しさを生み出しているのです。
しかしこの透明な層はすべての馬に生成されるものではなく、
ある一定の条件を満たした一部の個体にしか存在しません。
その為、大きく良質なコードバンは希少性が高く入手が困難になっているのが現状です。
レーデルオガワではこの希少性の高いコードバンを、
世界屈指のタンナーである新喜皮革から仕入れ、加工・染色を行っております。
新喜皮革では伝統的なピット槽鞣しでじっくりとコードバンを鞣しており、
ミモザを用いたタンニン100%の最高級コードバンを作成しています。
レーデルオガワが創り出すコードバンの輝きは、
新喜皮革が創り出す最高の生地と革が持つ特殊な繊維構造によって成り立っているのです。
※ 上記の写真はコードバンを使用した製品のサンプル(非売品)です。